「TCMA弁証トレーニング」
講 師:おおもり東口はりきゅう治療室 TCMA研修センター長 鎌田 剛 先生
今年度の学術研修会は、「中医学」を基本テーマとし、鎌田剛先生をお招きした全4回のシリーズにて企画しております。その第1回目となるオンライン研修会が5月9日(日)に開催されました。
今回は会員の先生はもちろんですが、鍼灸学校の学生さんや県外の鍼灸師の先生も含めた22名にご参加いただきました。
参加された方には自身の学びについて振り返りをしていただいていますので、その中から一部抜粋してご報告いたします。
①最も勉強になったことは何ですか?
- 患者さんの症状から導かれる要因を、理論的・多角的・段階的に分析して、よりよい治療方針を“相対的”に判断する思考とその方法。(鍼灸学生Iさん)
- これまで漠然と飲食、二便、寒熱など問診して、その情報から弁証を立てるという知識だけで、実際の臨床には上手く活用できていなかった。今回の研修をうけて、順序立ててリアルタイムに弁証していくということが分かった。今回習った問診を進めていく手順を今後の臨床に活かしていきたい。(M先生)
- 全体として主訴から病態把握までの基本的な組み立てや絞り込みの考え方について学べたことは非常に勉強になりました。これまで教科書の文章でしか覚えていなかった事柄がこれほど論理的に臨床で使えることを知り、中医学における弁証論治についてもっと学んでみたいと思いました。また、誰かに教わるだけではなく、自らが作成する日頃のカルテを通して知識や技術のレベルアップを図ることの重要性について学べたことも非常に良かったです。(T先生)
②今回の研修を通して見えてきた、自身の課題は何ですか?
- 主訴を軸とし、体質や症状の情報を引き出し情報の精査をする主訴以外の部分を広く拾いすぎ纏まっていなかったように思う。(I先生)
- 臓腑間の生理的関係性や臓腑や気血・津液・精などの病理状態で現れる代表的な症状について学び、臨床で意識することです。(T先生)
③今回の研修の率直なご感想を教えてください。
- 弁証論治の基本的な考え方の手順について理解することができました。(鍼灸学生Iさん)
- 非常に楽しかったです。鎌田先生のご説明がとても分かりやすく、理解しやすかったです。ただ、鍼灸師1年目で臨床経験が少ないため、次回以降の症例を題材にした内容についていけるかという心配があります。粘り強くついていきたいと思っています。(T先生)
以上になります。
これ以外にも次回に向けての要望をいただいていますが、鎌田先生にもお伝えし、できる限り反映したいと思います。
次回からは参加者の先生から送っていただいた症例検討になりますが、随時基本に立ち返りながらの解説をいただきます。
ぜひ、今回参加されなかった先生も安心してご参加いただければと思います。
※資料の一部を抜粋して掲載します。